CORONA 3 left shift です。 アメリカ製のポータブルタイプライターです。ヘミングウェイ愛用の逸品です。シリアルナンバーから推測すると、100年以上前1917年頃の品と思われ、感慨深いです。 経年劣化、欠損による動作不良がありましたので、できる限り分解し不具合を直しました。錆、汚れなども清掃し、潤滑油を塗布し、タイプが打てるようにメンテナンスしました。 錆、塗装剥がれ、傷、汚れなどあります。作為的には創れない使いこなれたレトロな感じをそのまま活かしています。ただ錆、傷などの進行を抑えるため錆止め剤を塗布しています。 土台の保護剤は市販の新品・代替品を取り付けています。 キャリッジを動かす純正ワイヤーはヒモ状のものですので、長く使用できるように金属の代替品ワイヤーに交換しています。 気になる点として・・・ ・用紙送りが悪い時があります。その場合、用紙を手で押し込みながらレバーを回し用紙を送り出してください。 ・小文字、大文字、FIG文字の切れ変えレバーに過度な負荷がかかるとネジが緩みます。構造上、止む無しですが、頻繁なレバー操作は控えたほうがよろしいかと思います。ネジが緩んだ場合締めてください。 他の動作確認で問題ないことを確認しました。長時間使用しておりませんので不具合リスクもありますが、通常のタイプ操作はスムーズです。タイピング終了音、チーンという音もでます。 インクリボンは新品を本体のシュプールに巻き直し、セットしています。小文字、大文字、FIG文字で上下位置が若干ズレています。調整しきれませんでした、ご承知おきください。印字状態は画像をご確認ください。 インクリボンの交換は、リボンを純正のシュプールに巻き直すことになります。面倒かもしれませんが、その分愛直がわくと思います。 ハードケースは、割れ、剥がれなど大きな損傷は修復しました。取っ手部は革が剥がれていましたので、新品合皮材取っ手カバーを付けています。内部は赤塗装しています。全体的に保護ワックスを塗布し痛みの進行を押さえていますが、汚れ、傷など使用感はあります。 商品到着後、すぐに使用できます。キーボタンや各レバーの操作、リボン交換方法など自作の簡易的な操作説明書をお付けします。CORONA 3ならではの操作がありますので、初めての方でも使い勝手はよろしいかと思います。