今回出品する品は カルペディエムの布帛部門である C-DIEMから発売された、 クリエイションの礎となる 彼の初期作品とも言える希少なカットソー。 それは現在のm.a+(エムエークロス)同様 カットオフ(裁ち生地端切りっぱなし)や パターンもm.a+に引き継がれており、 究極まで洗いをかけた縮絨加工、 そして職人技の手作業による ムラ染めが施されている。 素材はウール90%×カシミア10%生地を 何度も何度も縮絨させ、 徹底的に織目を詰めさせた 生地に仕上げているのだが、 細腹と後腕の部分は別生地で切り替えている。 これは身頃や腕の動きやすさを向上させる為に 考慮された工夫デザインだ。 さてその素材は「Ⅱ 100%LAMBSWOOL」 といった表記でも分かるように 細腹&後腕部分にはラムズウールを使用。 このラムズウールとは メリノ種のメリノウールの中でも よりソフトな生後６ケ月までの毛を指す。 ラムズウールを直訳すると 「子羊の羊毛」という意味で、 子羊はSheepではなくLambと呼び、 通常生後6ヶ月未満の子羊を指す。 雄羊のことも「ラム」と呼ぶが、 の綴りはRamになる。 サイズは3表記で、各所メジャー実測値は 身幅47.5cm、着丈62.5cm、裄丈84cm。 数回着用した新品。 【m.a+(エムエークロス)とは】 卓越した技術と革新的なデザインで C-DIEM(カルペディエムの布帛部門)を 先導してきたデザイナーである Maurizio Amadeiだが、 Maurizio Altieriのプロジェクトである 1+1=3srl社にてc-diemの立ち上げに 深く関わり、実質的にテクニカルな面を 一手に引き受けていた。 そんな多大な経験を元に2006AWより 自身のブランド m.a+が産声を上げ、 近年では布帛の商品にも力を入れており それについて彼は 「革は自然であるからそれ以上にはなり得ない。 その反面生地には新しい可能性や 混率の発見がある。」と語る。 独自の哲学と確固たる技術を ベースに作り込み、その素材の持ち味を 最大限まで発揮させる。 彼の視点から発する世界観が時代を超え、 世代を超え、 物の本質を問いただしている。