こちらはフランス蚤の市のマーケットの戦利品です。 港の漁師や婦人たちを描いた「P.PASCAL」の作品になります。購入時に伺った年代は1800年代後半の作品との事です。 ガラスやフレームは大変古いアンティークの重厚な手彫りのウッドフレーム。 釘留めされた中に収められたのは、およそ23×18cm角の古い風景画ですが、縁取りにレース飾りを施してあるため、装丁は、もう少し現代に近くなってからのように思われますが…。 作者名に「P.PASCAL」と名が記されていますが、レプリカか本物か、釘留めされた装丁の裏を開けられないため、正直分かり兼ねます。 ポール・パスカル（1839–1905）は、フランスのトゥールーズで生まれた風景画家でした。彼はガッシュで中東と地中海沿岸の風景画を描き、1893年にアメリカに移住した後、ネイティブアメリカンと一緒にアメリカの荒野の絵を描きました。彼の作品はフランスの博物館に展示されています。 パスカルはパリのエコール・デ・ボー・アーツンを卒業し、1870年代にトゥールーズで画家としてキャリアをスタートさせ、1880年代までに彼はパリに移り、そこで風景画家になりました。 その後、彼は主に中東の風景を描きましたが、イタリア、地中海沿岸、ピレネー山脈もしました。 また彼はガッシュだけで絵を描いていました。 1893年にアメリカに移住し、ネイティブアメリカンを描いたものを含む風景画を描き続けました。そして1905年にワシントンD.C.で貧困の中で亡くなりました。 彼の絵画は、トゥールーズのポール・デュピュ美術館、ナルボンヌ美術館、アジャンのボザール美術館に展示されています。それらはまた、ボナムズ、サザビーズ、クリスティーズによってオークションにかけられたそうです。 (…とここまで記載しましたが、後々調べますと、どうやらフランス時代の若かりし頃の作品のレプリカのようです。サイズ違いの同じ場所と思われるガッシュ(不透明水彩絵の具)多彩画がありました！) レプリカであっても、フレーム自体も大変古く希少な手彫りのアンティーク品な上、インテリアアートとしても見事で、大変秀逸なお品です。 アートにご理解ご関心のある方にぜひお譲りしたいと思います。